ケレンの種類は、作業内容や目的によって異なります。
それぞれのケレンの特徴やメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
ブラストと呼ばれる方法を用いて、塗装面を完全に露出させます。
1種ケレンは、旧塗膜や錆を完全に除去し、金属面を露出させるため、最も効果の高いケレン方法です。
高圧で砂や金属片を吹き付けるブラスト処理によって、旧塗膜や錆を完全に除去します。
1種ケレンは、錆がひどい場合や、旧塗膜が剥がれやすい場合など、塗装面の状態が悪い場合に適しています。
2種ケレンは、1種ケレンよりも簡易的なケレン方法です。
ディスクサンダーやワイヤホイルなどの動力工具を用いて、旧塗膜や錆をある程度除去します。
2種ケレンは、1種ケレンよりも作業範囲が狭く、旧塗膜や錆を完全に除去する必要はありません。
ディスクサンダーやワイヤホイルなどの動力工具を用いて、旧塗膜や錆を研磨します。
2種ケレンは、錆がそれほどひどくない場合や、旧塗膜が剥がれにくい場合など、塗装面の状態が比較的良い場合に適しています。
3種ケレンは、2種ケレンよりもさらに簡易的なケレン方法です。
旧塗膜や錆を完全に除去するのではなく、必要な部分のみを研磨します。
3種ケレンは、旧塗膜や錆を部分的に除去し、塗装面を平滑にします。
ディスクサンダーやワイヤホイルなどの動力工具を用いて、旧塗膜や錆を研磨します。
3種ケレンは、錆がほとんどない場合や、旧塗膜が剥がれにくい場合など、塗装面の状態が良好な場合に適しています。
塗装面を軽く研磨して、汚れや粉塵を除去する程度の作業を行います。
4種ケレンは、塗装面を軽く研磨して、汚れや粉塵を除去する程度の作業です。
ワイヤブラシやサンドペーパーを用いて、塗装面を軽く研磨します。
4種ケレンは、錆や旧塗膜がほとんどない場合、または、既存の塗膜が良好な状態である場合に適しています。
ケレンとブラストは、どちらも塗装前の下地処理として行われる作業ですが、その方法や目的が異なります。
ケレンは、塗装面を綺麗にするための作業であり、ブラストは、塗装面を粗面化する作業です。
ケレンは、塗装面に残っている汚れや古い塗膜などを除去することを目的としています。
一方、ブラストは、塗装面を粗面化することで、新しい塗膜との密着性を高めることを目的としています。